みなさんご無沙汰しております。
コンパスハウス・ディレクター、TKこと河口です。
今年は長梅雨に酷暑
年々気候変動が顕著になってきましたが
そんな夏に最高にクールな情報を提供いたします。
ウィンデルズキャンプ
7/16-24にかけて
フリースキー振興活動団体コンパスプロジェクトの主催
株式会社スポーツユニティの企画(旅行代理店)により
Windells Camp(ウィンデルズキャンプ)へ日本のキッズが参加するコンパスツアーが開催されました。
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Windells Camp とは、アメリカ・オレゴン州・マウントフッドにある高標高帯の万年雪(氷河)を利用し
夏に雪上でスキートレーニングをする合宿のこと
フリースキーキャンプとしては世界屈指の歴史と人気を誇り
世界中からキッズがトレーニングにやってくる。
(6月~8月の期間中に約400人参加)
選手はビギナーからプロクラスまでグループに分かれ、
コーチの指導を受けながら暖かい気候とのんびりした雰囲気のもと、キャンプ専用パークで
伸び伸びとスキートレーニングに励むことができる。
またコーチとは別にWindellsがオリンピックやXゲームに参戦する大物ゲストを招集していて、
世界に名だたるトップアスリートと同じフィールドで滑れるのが醍醐味。
世界に名だたるトップアスリートと同じフィールドで滑れるのが醍醐味。
トランポリン・スケートボード・ドッジボール大会・バスケットボールなど
下山後も21時まで参加者を満足させるアクティビティが目白押しで、リピーターが止まない。
また、怪我や病気などのトラブルが発生してもキャンプ内に診療所があるほか
ポートランド市内の総合病院と連携し、さらに医療スタッフも充実しているため
サポート体制が万全で安心してトレーニングに励める。
また、怪我や病気などのトラブルが発生してもキャンプ内に診療所があるほか
ポートランド市内の総合病院と連携し、さらに医療スタッフも充実しているため
サポート体制が万全で安心してトレーニングに励める。
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今年で3年目のウィンデルズツアー
参加者は基本的には一般公募ですが、
ジュニア世代のフリースキー日本一を決めるシリーズ戦『Japan Jr Freeski Open』
の上位入賞者は招待 or 参加優遇されておりツアーに参加するのは、
大人顔負けのスーパーキッズばかり。
そんなスーパーキッズをフリースキーの本場アメリカに連れ出し、
心身ともに急成長を図る武者修行の旅を安全に遂行するのが我々の使命です。
その証に、このツアーの卒業生は、多くがナショナルチーム入りを果たしたり
ARMADAライダーやROXYライダーの座を掴んだりするまでに成長しています。
私は昨年よりこのツアーのサポートとして帯同し
キッズたちの海外挑戦を共に過ごさせてもらっておりますが
さて今年のツアーの様子はどうだったのか
ここに青春の1ページをレポートしようと思います!
コンパスツアー
出発当日
メンバーは不安と緊張の入り混じった表情で成田空港へ集合
中には海外はおろか、飛行機に乗ることすら初めての選手も。
普段は互いに試合を転戦するライバルだけに、多少の面識があるものの
みなまだ若く思春期世代なだけにギコチなさがありました。
(現地に着く頃には打ち解けるあたりがカワイイ笑)
見送る保護者の方々にも、まだ幼さの残る我が子の門出に多少の不安が見てとれます。
私が引率監督として何があっても選手たちの味方でいること
ひとりも欠けずチームで無事に帰国すること
を選手達と保護者のみなさまにミッションとして約束し、挑戦を見守ってもらいます
実はツアー前に個人的に教育コンサルタントに相談したうえで、独自のプログラムを作成
目標を参加選手だけの意思で定め、ベクトルを合わせ、達成のためにチームで検討を重ね
まわりの大人や環境を良い意味で利用して『自力で』ゴールする
そうなるように日々のルーティーンを考えました。
そして引率監督として、今この瞬間の成長ではなく、
今後の人生において
いかにトラブルを乗り越えるか
いかに自力で海外で生活するか
いかに目標を設定し達成に向けて努力するか
噛み砕くと、英単語がわからない時に、答えとなる単語を教えるのではなく
わからない英単語について調べ方を教える
そんなツアーを目指しました。
コミュニケーション
わざわざ海外まで赴いて修行する理由のひとつがコミュニケーション能力の向上です。
現地に着くと、早速言葉の壁を感じ、葛藤が始まります。
外国人と初めてコミュニケーションする選手もおり、各々戸惑いは隠せませんが
その試行錯誤は成長のチャンス!
まずは外国人との挨拶と自己紹介の流れを教えた上で
みんなが話しているのは『外国人』という生き物ではなく同じ人間だよ!
同じ人間同士、面と向き合ってコミュニケーションしよう!
仲良くなりたいという意思を伝えよう!
そしたら言葉は曖昧でもすぐに友達になれるよ!
と私なりの信念を伝え、必ず自分から挨拶するよう促し、サポートしつつ遠くから見守ります。
日が経つにつれ、選手の意識が変わり、自力で外国の子と話している様子を見かけるようになりました。
そして自分から英単語や現地習慣について、私にも質問をしてくれるようになりました。
各々のペースで、各々のやり方で、コミュニケーションのコツを掴んでくれました。
アメリカの雄大な大自然
アメリカは自然を守るために、美しい場所を誰にも独占支配されないよう、
国立公園という公有地の概念を初めて作った国家
国立公園という公有地の概念を初めて作った国家
(イエローストーン国立公園が世界での国立公園指定第1号)
それだけに自然保護の考えが進んでいますし、そもそも自然の規模が半端じゃなく大きいです
そしてオレゴン州は幸いにも自然保護やアウトドアスポーツが盛んな地域
(キャンプ会場となっているマウントフッドも国立公園です)
選手達はアメリカらしい大きな大きな針葉樹林のなかで生活し
青空に高くそびえるマウントフッドに毎日通い
大地を割くように滔々と流れる川でラフティングを体験し
日本の繊細な自然とは全く違った、太古から変わらぬ大自然のなかで生活しました
日頃から自然と一体になる『スキー』で遊ぶ選手たちです
きっと何かを得たことでしょう
スキー真剣勝負
コミュニケーションや生活でカルチャーショックを受けたものの
選手達はいざ雪山に上がれば水を得た魚
異文化に戸惑っていた姿を微塵も感じさせず伸び伸びとライディング
アウェイ感を感じることもなく、すぐに海外のルールに順応しました。
そこはさすがに日本を代表する選手たちです。
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海外のパークルール
海外では列を作ることはなく、スタートしたければそれをアピールしてドロップイン
しかもドロップのタイミングはかなりタイトで、次々とジャンプします
ただしトラブルの際には全員で声を発し、パークにいるみんなで協力してラインをストップ
安全管理は徹底されています
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みんなで決めたゴールに向かって各自が毎日目標を定め、
目標達成に向けてプロセスを考え、連日のようにハイパフォーマンスを繰り広げました。
そうするうちにウィンデルズキャンプ内でジャパンチームの存在感が徐々に増していきます。
歴代参加の先輩達が日本チームの強さをアピールし続けてくれたおかげもあり、
コーチ陣や常連キャンパーからの『YEAH!』の歓声は大きめ!
スキーを通じて友達もでき、ホームのような雰囲気を作ることができました。
スキーを通じて友達もでき、ホームのような雰囲気を作ることができました。
それにより来年への道筋も作ることができました。
選手の意識
親に頼らず海外へ行くのはもちろん、親元を長期間離れることすら初めての選手もいたので
行動の端々に戸惑いを見せる選手がいたのも事実
まだ幼い彼らですから、ホームシックになりかけたり、忘れ物をしたり、寝坊したり、
そんなことも少しだけありました
ところが、旅も中盤になると、
時間は守る
出発前に自発的に荷物チェックは済ます
みんなで支え合う
と、すっかり見違えるようになりました。
自力で目標を達成することを目指していたことが奏功し
選手は自らの意思でその日のスケジューリングまでできるようになり
何時にリフトに乗りたいから
そのためには何時にキャンプを出なきゃ
ということは朝ごはんは何時?
家を何時に出れば間に合う?
じゃあタカヤさん、朝7:20に支度を済ませて玄関集合でいいですか?
こんな会話が朝と晩のミーティングで出るようになりました。
スキーのあと、キャンプへ戻りオフスノーのトレーニングをして夕飯を食べて帰宅すると、
選手達は私に動画の整理と公開を要求してくれて
その日撮影した動画で反省会を開催
自分の滑りを繰り返し眺め、年齢や立場を越えてお互いにアドバイスし、
明日へのイメージを高めて具体的な目標を再設定するまでになりました。
キャンプの期間全体で設定したゴールは
スキー上達
世界で戦うスキーヤーを目指す
ウィンデルズキャンプで存在感を示す
オフスノーでも立派な人間になる
その結果、みんなのベクトルが一致し
チームとして走り出し
スキーへの情熱が爆発し
意識が変わった瞬間を目撃することができました
我々大人は、日々に忙殺され、日常をこなすうちに
つい情熱を燃やすことをやめてしまいます
ところが選手達は、寝ても覚めてもスキーのことばかり考えています
雪上にいるときはもちろんですが、移動中や食事の前後でさえスキームービーを眺め
自分の滑りの動画をチェックし、スキーに没頭
私は偉そうに散々アドバイスしたくせに、
情熱のままに夢に向かって突っ走ること
というイチバン大切なことを、まだ幼さの残る選手達に教えてもらうこととなりました…汗
恐れ入りました。
青春とは人生の一時期を指すのではなく、心模様を指す
とは海部元総理が仰った私の好きな言葉
若くないと諦めず、時には全てを振り切り、全力で走らないといけませんね!
話は戻りますが
選手達はスキーを通じて、情熱を燃やせるライバル(人生の友とも呼ぶ)を見つけ
スキーは自然と一体感を生むだけでなく
掛け替えのない仲間と巡り合わせ
人生を豊かにしてくれる
素晴らしい遊びだと改めて気づかせてくれました
我々もキッズに見習い、純粋にスキーに向き合いたいものです!
参加者選手紹介 (50音順)
加藤 叶楽
Kato Miraku13歳
北海道ニセコより参加
ニセコの老舗人気バルJAMの息子にして生粋のニセコローカル
今回参加のなかで唯一『Japan Jr Freeski Open』に参加した実績のない選手ながら、
道産子ライダーらしいスタイル溢れる滑りと卓越したフリーランは特筆
自然環境に対する考えや振る舞いに知性を感じ、魅力溢れるアップカマー
キャンプを通じてイチバン変化を感じた選手
金井 浬
Kanai Kairi
12歳
群馬県沼田エリアより参戦
『Japan Jr Freeski Open』において12歳以下のクラスを制し日本一になった実力者
今回名実共に日本代表としてアメリカ挑戦
正真正銘のコンペティターは、安定感抜群でコーチからも高評価
天真爛漫なキャラクターでチームのムードメーカーとなり、
さらには外国人にも物怖じせずコンタクトを挑む愛らしい性格がマッチし
期間中友達をイチバン多く作った、海外向きのヤングガン
菅原 希昴
Sugawara Kiho
11歳
山形県より参戦
『Japan Jr Freeski Open』12歳以下のガールズクラス優勝者
見た目の可愛らしさとは裏腹に、実はかなり負けず嫌いなコンペ向きスキーヤー
今ツアー参加者中、唯一の女の子にして最年少ということもあり、苦労するかという予想を越え、数日で見事に順応
年上の男の子達に負けず劣らず、自分のペースでトレーニングに励んでいました
イチバン頑張った選手
野口 陽翔
Noguchi Haruto
15歳
愛知県より参戦
15歳ながらオープンクラスやプロクラスでも常に上位進出するコンテスト常連にして、
国内トップクラスのライディングを誇る実力者
安定感抜群のジャンプと完成された動きで国内外での知名度も高く、
キャンプでも注目の的でした
オフスノーでも兄貴的立ち位置でチームをまとめてくれた精神的支柱
原山 琳太郎
Harayama Rintaro
14歳
長野県戸隠より参戦
スキーが盛んな風光明美な土地に育ち、幼い頃からスキーに励んでいたこともあり、まだ若いながら18歳以下のクラスで上位進出
基礎に基づく正確な動きを武器に、今後の活躍が期待される選手
人見知りの感があったがすぐに馴染み、無邪気に友達と絡む人懐っこいキャラクター
健気に試行錯誤を繰り返し、キャンプ中の成長が著しかった選手
さいごに選手のみなさんへ
ウィンデルズキャンプおつかれさまでした!
長いようで短かった滞在でしたね
最初に掲げた最大のミッション
君たちに残されたミッションは
こんな貴重なチャンスを与えてくれたご両親に感謝すること
さらに今回のキャンプで学んだことをご両親に見てもらうことです
●時間・約束を守ること
●スキーがうまいのはもちろん、それだけでなく、人として尊敬されるような
分け隔てない振る舞いができるライダーを目指すこと
●両親をはじめとするサポーターに感謝し続けること
●世界中に友達がいて、視野の広い、器のデカイ人間を目指すこと
●目標を持ち、それに向けたプロセスを考えることを忘れないこと
時には厳しいことも言いましたが
全ての指導はみんなのためにしたつもりです
なので、この遠征が終わっても、僕の思いがみんなの胸に残り続け、
少しでもみんなの人生が、プラスに変わるきっかけになったことを祈るばかりです
そしてせっかく一緒にアメリカを旅した仲間です
今後海外に挑むときや、スキーに困った時などは気軽に相談してきてください
何より今回できた日本の仲間、世界中の仲間を大切に
また雪山で会いましょう!
河口 TKY 尭矢