2020年3月28日土曜日

こんな大変な時こそ

こんばんは

コンパスハウス・ディレクター兼メインガイドのTKです。

記録的な暖冬少雪に加えてコロナショック

我々スキーヤーにとっては、かつて前例のない悲惨なスノーシーズンとなってしまいました。

そんななか最前線で戦う医療従事者の皆様には頭が下がります。


こんな大変な時こそ

『もっと楽しく、もっと自由に』という社訓に基づく生活を送るために

我々にできることを推進し、大自然に身を委ねます。






ここ野沢温泉は、来客の激減はおろか、本来村であらゆる仕事に従事している外国人も帰国勧告に従い、こぞって出国したため

スキー場は営業こそしているものの、史上類を見ないほど閑散としており、街の経済は深刻です。

その代わりフィールドにはいつにも増して人がいないだけに、ポジティブに裏を返せばある意味では比較的安全な場所と言えます。

さらにスキーは、風通しの良い開放空間でグローブ・ゴーグル・フェイスマスクを着用しますのでリスクは少なめ。

無責任な発言はできませんが、それでも人混みとは違う安心感があります。

そう信じてバックカントリーツアーへ行って参りました。

(ツアーはここまで事態が深刻化する以前に開催されました)



今週末はお客様向けのイベントは企画しておりませんが

自粛令を受け、外出を控えてご自宅でこのブログを読んでくださっている方へ

この文章を以てフィールドを擬似体験し、少しでも気が晴れることを願います。

そして1日も早い事態の収束を願っております。


妙高エリア最奥の絶景尾根を滑走


さて旅するBCシリーズ妙高

残雪が少なく、多くのラインの再現が難しくなっていますが、それでも執念で3日かけて偵察

昨年とは違う妙高の奥地の尾根ラインを狙いました。

前夜からの降雪でパウダーが薄く乗っていましたが、その下はアイス

そんな雪のなか向かうルートの途中は急斜面という、登るには難しいコンディション

参加者のみなさんと一丸となり、克服しながら目的の尾根まで上がります。






狙った尾根に上がると、季節外れの吹雪が襲い、こちらの冒険心を煽ってくれます。

アルピニストさながらの状況は刺激的でした。

残念ながら尾根からの絶景を披露することは叶いませんでしたが

晴天の時の絶景尾根 南アルプスから日本海まで200°パノラマ


それでも滑り出すと、登りで苦労した雪は走りやすい雪面に表情を変え

スプレーは軽く舞い上がり、思わず叫ぶ YEAH!!! の言葉

森林限界のラインまで降りるとそこにはブナ林

うっすらかかるガスをまとい、森が神秘的な雰囲気を演出してくれるなか

標高差1000mほど滑り降り、楽しい山行となりました。









視界が効かず道を失い簡単に遭難しそうなほどの濃い霧もまた、私の冒険心をくすぐり

ひとりニヤニヤしながらルートガイディング

下山した森は優しく晴れて我々を迎えてくれました。

ドM山行に同行してくださった皆様

ありがとうございました!




山田温泉【風景館】× ARMADA FAMILY


野沢とどこか似た雰囲気を持つ山間の温泉街、山田温泉

その一角に構える、雅な温泉と絶品料理のおもてなし老舗旅館『風景館』の7代目館主関谷氏とARMADAとのコラボ企画で

山田温泉周辺を滑って参りました。

関谷氏は昭和初期から当地で盛んに行われていたクラシカルツアールートの復活を期し

そのエリアを15年かけて歩き回り、いよいよ実現にこぎ着けたロマン溢れるテレマークスキーマスター

そんな関谷氏の元へ、降雪のあとの晴天という絶好の条件で訪ねることができ、

この時期ながら-9℃を観測する最高標高2400mにて、昭和初期の面影を追いかけました。





私も昨冬、コンパスハウスの企画として、志賀高原にて2度クラシカルルートをガイディングさせて頂いただけに

新たなクラシカルルート(矛盾…)は心躍る体験となりました。

代表の上野雄大もそのロマンに共感し、二日酔いの体ですらキリキリと動かせるほどのテンションでツアリング。

そのロマン溢れる旅の続きは風景館へお尋ねください。。。

詳細はコチラ

http://www.fukeikan.co.jp





平日特別バックカントリー@野沢温泉


この状況にて少しでも皆様のお力になるべく

コンパスハウスのお膝元、野沢温泉にて平日にバックカントリーツアーを企画いたしました。

その折、地元の中高生から店頭にて参加の申し出をいただき

その情熱に胸が熱くなり、かえって勇気をもらうこととなったこのツアー。

中高生にとって初めてのハイク

掛け替えのない経験となり、彼らのスキー人生の糧となったと願いたい


さらにある方は、東京からわざわざ有給を取得して弾丸日帰りで参加してくだり

加えて私のPatagoniaの仲間も東京からはるばる駆けつけてくださり

想像を超える大所帯にて楽しい山行となりました。

日程は事前に天気を読んで決めたため、予想通りのTHE DAY

参加の皆様には、スキーでしか行けない雪の野沢温泉の奥地と、3月末とは思えない雪質を味わって頂き

改めて野沢温泉が持つポテンシャルと懐の深さを体感しました。






Mt.Dock スタッフ MEGU


解散前、Mt.Dockにて


Compass House マネージャー 兼 Armada ライダーTOMO

冒険はいつだって胸が高鳴ります


一般的にあまり踏み込むことのない奥地までツアー




ピクニックテーブルを作ってみんなでランチ これも山の楽しみ



Mt.Dockスタッフ AOI かなりイケてます

Compass Village スタッフ 兼 Armada ライダー MINA









そして今後も旅は続きます


毎日のように滑っているにも関わらず、我々はまだ飽きることなくスキーを続けます。

それだけスキーは魅力溢れるアクティビティ。

でも世界がこの局面を迎え、さすがに手放しでイベントを開催すべきでないとも考えます。

気づかないうちに加害者にならぬよう

あなたやあなたの家族を危機にさらさぬよう

長期にわたり自粛している方のアクションを無駄にせぬよう

ここから先は各位の判断に委ねざるを得ませんが、最新の状況をチェックしつつ、

もし環境が許すようであれば、細心の注意を払いつつ、一緒に旅しましょう。

仮に今シーズンご一緒する機会を見送ったとしても、来季も魅力溢れる企画を致します。

全ては『スキーをもっと楽しく、もっと自由に…』することがゴールであり、そのためのアクションです!




まずは4/5、1月に荒天によりキャンセルとなった白馬のリベンジBC

【詳細はコチラ
https://flat.systems/plan/?plan=plan000062






続いて4/25-26、いよいよ立山にてスキーイベントを開催いたします。

【詳細はコチラ
https://flat.systems/plan/?plan=plan000061





5/16-17にはコンパスハウス・マネージャーTomoの出身地、鳥海山&月山BCも検討中



もちろん野沢温泉へお越しいただければ、弊社スタッフが変わらぬ笑顔で皆様をお待ちしております。

(マスク着用のうえ、少し距離をとってお話する無礼はお許しください。)

(大湯通りコンパスビレッジストアでは、セール対象の掘り出しモノの残りもチラホラ。。。)

それではみんなでこの危機を乗り越えましょう。

我々は我々なりのやり方で、皆様と共に歩み続けたいと思います。



ドリームシップ
TK






2020年3月3日火曜日

暖冬のバックカントリーウィーク

暖冬のバックカントリーウィーク




お世話になります。

コンパスハウス・ディレクター&メインガイドTKです。

先日の立て続けのバックカントリーイベントにご参加された方
ありがとうございました!

暖冬雪不足のため、埋まってない沢が多く、雨を含んだ層も多いため、雪が不安定ということで

あらゆるシチュエーションを想定し、下見を重ねたうえでルートを選択しました。

ところが直前に恵の降雪があり、良い意味で想像を裏切るコンディションでイベントを迎えることとなりました!


ビギナーBCツアー

まずは初日2/23

BCビギナー向けのイベント

参加者のみなさまと、まずは久しぶりのフレッシュパウダーを満喫



その後初お披露目となる下山ルートへ



間隔の広い滑りやすいぶな林を抜けると、居心地の良い静かな杉林に






滑りやすい杉林から段々畑を抜けて里へ




最高のクルージングとなりました。

途中キックターン講習やBCでの小技ワンポイントレッスンも挟み
時間いっぱい(オーバー気味)楽しんで頂きました。



『旅するBC』シリーズ


翌月祝日はご好評頂いてます旅するBCシリーズ

第1弾が大雨荒天のため中止となり、事実上のシーズン1発目となった今回

野沢温泉に近く、比較的登りやすい美しいブナ林で人気の里山、鍋倉山が舞台



3連休ということもあり、参加が殺到し満員御礼となりました。

史上初の17名という大所帯でピークハント



道中は案の定賑やかで、遠足のようなどこか懐かしい感覚が味わえるイベントになった気がします笑




その勢いで全員無事山頂を踏むことができました。

みなさまおつかれさまでした!



山頂では晴れ渡った初春の青空のもと喉かに宴会に勤しむチームと、隣の黒倉山の山頂をダッシュでハントするチームに分かれ

久々に白く雪化粧した天然の雪山を満喫して頂きました。

山頂からは日本海も望めるほどの好天と眺望

最高のひと時を過ごしました。



そしてメインディッシュのスキーダウンヒル

前々日までのローディングでの風向きを逆算し、吹き溜りかつ雪の生きている方角を予測してドロップイン!

午後の滑り出しでしたが、それでもノートラックの面が残り

ターン後スプレーが空中に残るほど軽くて柔らかい雪を堪能。



時間の流れが止まっているかの様なぶな林の中で、幾重もの笑い声がこだます最高のスキー行となりました。


今後の展望


世の中の流れが自粛ムードとなっておりますが

東日本大震災で痛感した通り、自粛続きであらゆる事業がストップすることは、スキー産業にとってコロナウイルスに匹敵するほどのダメージであると考えるため

そして風通しの良い場所どころか、フィールドが完全な外気のなかであり対象が就学世代でないため

各自ご判断頂いたうえで、3/14妙高BCは予定通り開催の方向でおります。
(3/3現在)

近日中に申し込みページを完全させますので少々お待ち下さい。

4月の『旅するBC』シリーズは、浅間山が雪不足のため
会場を変更して開催いたします。

雪の状況を確認し、こちらも近日中に情報アップいたします。

引き続きよろしくお願い致します。



河口 TK